第257章 自分で苦労して終わる

帰り道、彰は穂乃香を見て、何か言いたげな様子だった。

「美華にあんなにあっさり2億円を渡したこと、聞きたいんでしょ?」

彰はわずかに間を置いてから、頷いた。

本当は彼女が何を考えているのか尋ねたかったのだが、穂乃香がそう言ったということは、彼女の頭の中はそのことでいっぱいなのだろう。

「今、株式市場はすごく盛り上がっていて、急騰する株価に美華はすっかり心を奪われているのよ」

なぜ穂乃香がそれを知っているかというと、美華の家のテーブルの上にあったノートに株式分析の記録があり、パソコンの画面も株価チャートだったからだ。

彰もその場にいたが、彼は周囲を観察しておらず、注意力は終始穂乃香に...

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