第269章 隠し子?!(2)

いいわ、上等じゃない! 極悪資本家め! たかだか一介のメイドの懐まで漁るなんて!

普段は良い奥様だと思っていたけれど、とんだ見当違いだった。もっと腹黒い女じゃない!

藤堂家にはろくな人間がいない!

荷物を背負って立ち去る枝織は、心の中で罵詈雑言を止めどなく浴びせていた。

去る前、枝織はリビングへと足を運んだ。これは彼女が執事に強く要求したことだった。藤堂家で長年働いたのだから、最後くらい奥様にお別れの挨拶をさせてほしい、と。

執事は渋ったが、彼女はあれこれと口実を並べて頼み込み、ようやく許可を得た。自分よりも大きな荷物を背負い、スーツケースを手にリビングへ向かうと、ちょうど穂乃香が電...

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