第275章 怒った

豊川会長の今回の誕生日パーティーは、実に特別な趣向が凝らされていた。

 梅花慈善基金に触発されたのか、チャリティー企画が設けられ、豊川家から五点が出品されオークションにかけられるという。

 昨日、彰が掴んだ情報によれば、その五点の中に、龍紋の玉佩が含まれていた。

 かつて豊川会長は、ある風水師の命を救ったことがあり、二人はそれがきっかけで無二の親友となった。

 その風水師は豊川会長に護符となる印籠を贈り、三十年間は安泰だろうと告げたという。

 三十年が過ぎたら、チャリティーという形で印籠を手放し、次の縁ある者を守らせるべきだ。無理に留めれば災いを招く、と。

 この話は当時、豊川家の...

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