第283章 裁判を断つ

宴会場には巨大なシャンデリアが柔らかくも眩い光を放ち、空間全体を金色に輝かせている。

ゆったりとした優雅な音楽が人々の耳元で流れ、グラスを手にした招待客たちが三々五々集まっては挨拶を交わしている。名士や貴族が一堂に会する光景だ。

床まで届く大きな窓の前では、数人の貴婦人たちが楽しそうに談笑しており、絶えず笑い声が響いている。会話の合間、彼女たちの視線は時折、入口の方へと向けられていた。

やがて、そのうちの一人が口火を切った。

「小林様も今日いらっしゃると伺っておりますわ」

「藤堂社長が出席されるなら、奥様をお連れになるでしょうね。それにしても、最近の藤堂夫人は本当に時の人ですわね」

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