第29章 驚いた!この戦闘力!

なぜ急に義理の親子の話など? 片桐徹は一瞬呆然とし、口を開いたものの何を言うべきか分からず、片桐静に視線を向けた。

義理の親子関係というのは、妻が決めたことだった。

「小林様、初めまして。片桐静と申します」

妻の言葉を聞き、片桐徹の目元に気まずさがよぎった。藤堂社長がパートナーを紹介した後、自分も妻を紹介すべきだったのだ。

「藤堂朔さんが中学生の頃、私の義妹の片桐楓ととても仲が良くて、よく家に遊びに来ていたんです。ある日、朔さんが私のことを義理のお姉さんとして慕いたいと言ってくれまして。私も普段から朔さんのことを実の妹のように可愛がっておりましたし……」

片桐静が説明すると、片桐徹は横でしきり...

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