第298章 無敵の小ラッパ

「旬は一階の休憩室、105号室にいるわ。ドアは半開きにしてあるから、入って大声で叫んで。注意を引いたら、こっそり逃げるのよ」

旬からOKのサインを受け取った梨沙は、してやったりと口の端を吊り上げ蝶子にそう指示した。

これでやっと溜飲が下げられる、と梨沙は思った。

本日訪れている招待客は、皆ビジネス界で実権を握る人物ばかり。非常に質の高い宴会と言える。

誰か一人でも味方につけられれば、この上ない助力となるはずだった。

しかし、梨沙の目論見は思うように進まなかった。藤堂家の影響力は、彼女が想像していたよりも遥かに大きかったのだ。

以前付き合いのあった社長たちは、プライベートな会食ではま...

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