第306章 連鎖反応

この歳になるまで、梨沙は朔という小娘にしてやられるとは思ってもみなかった。旬と通話している間も、彼女はずっと怒りを抑えつけていた。

自分自身への怒りだけではない。旬は役には立たないくせに、足だけは引っ張る愚か者だと感じていた。

朔と二年間も密接に過ごしておきながら、相手が本心なのか見せかけなのかも見抜けない。相手を意のままにできると言っておきながら、結果は見事に弄ばれたのだ。

まさに完敗だった!

幸い、パーティーでの出来事は悪い報せばかりではなかった。良い報せは、坂東家と藤堂家が揉め始めたことだ!

黛の反応がそれを裏付けていた。両家とも面子を捨てられる家柄ではなく、短期的に和解する可...

ログインして続きを読む