第310章 「父と子の対局」

「何を笑っている」

真面目な話をしているというのに彰は時折口元を綻ばせ、笑みをその目に揺らめかせている。そして何事もなかったかのようにすっと手を伸ばして口角を撫で、笑みを抑え込んで再び真面目な顔つきを取り繕う。

気色の悪い笑いだ。

蓮は腕を組み、ひどく苛立っていた。

彰はティーポットを手に取って湯呑みにお茶を注ぐと、蓮にちらりと視線を送り、勿体ぶった口調で言った。

「最近、恋愛はしているのか? おまえもそろそろそういうことを考えてもいい年頃だろう」

蓮は黙り込んでしまった。

一体どういう風の吹き回しだ?

「伴侶を探すなら私とおまえの母親を見習うことだ。愛し合う者同士でなければ幸せ...

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