第331章 来た来た、彼女が来た!

望と朔はそこで一週間を過ごした。腹が減れば野菜屑を拾い食いし、喉が渇けば、何日も放置されボウフラが湧いた水瓶の水を啜った。

薬におぼれた人間が救いを求めて上げる苦悶の呻き声を聞き、金で買われた妻が酒浸りの夫に殴られる光景も目にした。

スラム街にはあらゆる闇取引が横行していたが、唯一、「子供には手を出すな」という鉄の掟だけは守られていた。

そこには生きるために必死な子供たちが大勢いたため、望と朔の存在が目立つことはなかった。

そこでの一日は恐ろしく長く感じられた。救助された後に、自分たちがそこにいたのがたったの七日間だったと知らされたが、その七日間で二人は、外傷こそ負わなかったものの、世...

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