第7章

 明日の午前十時まで、もう待ちきれなかった。

 車のキーを掴んだ瞬間、リビングの時計は午前四時を指していた。外にいる記者たちも、さすがに家に帰って休んでいる頃だろう。ちょうどいいタイミングだ。

 天城クラウンは青ヶ浜の誰もいないハイウェイを駆け抜けたが、そのエンジンの咆哮も、俺の中で何かが崩壊していく音を覆い隠すことはできなかった。記念室が今開いているかは分からなかったが、行かなければならなかった。すべてが始まったあの場所へ、戻らなければ。

 やがて、見慣れた看板が見えてきた。青ヶ浜音楽療法リハビリセンター。

 車をゆっくりとエントランスに寄せ、俺はその三階建ての白い建物を呆然と見つ...

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