第126章 博物館での出会い

その件に触れた途端、林田秋彦は口ごもった。

――親父が、ここまで勘が鋭いとは思っていなかった。

「えっと、その……」

林田秋彦は咄嗟に、もっともらしい言い訳が見つからない。

林田取締役は、こいつが何か隠していると確信したのだろう。間髪入れずに蹴りを放つ。だが秋彦が素早く身を引いたおかげで、直撃は免れた。

秋彦は恨めしそうな顔で言った。

「父さんさぁ。あんたの息子、俺ひとりだろ? もうちょい普通に話せないわけ?」

林田取締役は机の上の書類を掴むと、そのまま秋彦に叩きつけるように投げつけた。

「普通に言ったら聞くのか! 何度言えばわかる。違法なことだけは絶対にするな。俺の話、聞い...

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