第134章 見覚えのある背中

電話の向こうで北島孝明がわずかに息をのむのが伝わった。だが瀬尾杏奈は間を置かずに続ける。

「ロナ・コーポレーション……私、この件はロナ・コーポレーションと深く関わってる気がするんです」

ロナ・コーポレーションの名を出さなければ、確かに両者はまるで接点のない話に見える。

北島孝明も困惑していた。なぜ突然、瀬尾杏奈がそこを結びつけたのかがわからない。

「瀬尾さん……それ、どういう意味ですか」

この手の込み入った話は、電話で二、三言では説明しきれない。瀬尾杏奈はそう判断し、場所を決めて直接会って話すことにした。

北島孝明が指定したのは、前回と同じ店だった。

二人が到着すると、北島孝明...

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