第15章 消えゆくときめき

古谷晏一の胸を、鋭い痛みがかすめた。

この三年、瀬尾杏奈がどれほど自分に合わせてきたか。自分がどん底にいたとき、どれだけそばにいてくれたか。あの頃の彼女の瞳には、いつだって自分しか映っていなかった。そんな記憶が次々によみがえり、遅すぎる罪悪感が波のように押し寄せる。

ほんの一瞬、胸の奥を刺されたように苦しくなって、古谷晏一は思わず一歩踏み出しかけた。倒れそうな彼女を支えたくて、血のにじむ頬に手を伸ばしかける。

せめて一言、謝りたかった。

だが、その気配を水野心音が見逃すはずもなかった。瞳の底にどす黒い憎しみがひらりとよぎったかと思うと、次の瞬間にはふらりと頭を押さえ、今にも倒れそうな...

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