第19章 気になるのは粥じゃない

水野心音は、目に見えてぱっと目元を赤くした。怯えるように声を震わせる。

「杏奈さん……な、なんでそんなこと聞くの? わ、私……そんなの、知るわけないじゃない……」

いかにも守ってやりたくなる、いじらしい顔。

事情を知らない者が見れば、瀬尾杏奈が一方的に追い詰めて苛めているようにしか映らないだろう。

その白々しい芝居に、瀬尾杏奈は「ちっ」と舌を鳴らす。

いつでもどこでも、弱くて何もできない女のふり。吐き気がするほどだ。

記者たちの前で、瀬尾杏奈は氷みたいに冷たく、傲然と言い放った。

「水野心音。演じるの、疲れないの?」

そして、さらりと続ける。

「……でもね。あなたが知らない...

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