第27章 偽善的な面構え

二人の距離が、じりじりと詰まっていく。鼻先が触れそうで、唇はあとほんのわずか――。

まさに、唇が重なる、その瞬間。

「陸川社長、こちらはすでに提携の手順に入れるよう手配済みです。各メディアにも通知しましたので、まもなく――」

日向翔がドアを開けた、その目に飛び込んできたのは――。

次の瞬間、オフィスの奥から「殺す気か」という視線が一直線に突き刺さった。

日向翔「!!」

いや、わざとじゃないですって! 社長、信じてくれます!?

陸川純平の目が言う。

――今すぐ消えろ。

日向翔はバタンとドアを引き、身を翻し、振り返りもせずに退散した。

さっきまでの「触れそうだった感触」だけが...

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