第28章 名門への道を断つ

石原美月は水野心音を一瞥すらしたくないと言わんばかりに、氷のような声を落とした。

「水野心音。この集まりにあなたは要らない。今すぐ出て行って」

そのひと言で、周囲の令嬢たちがざわりと色めき立つ。ひそひそ声が連鎖し、空気が一段冷えた。

――石原美月に、いつもの集まりから公然と締め出される。

それはつまり、お嬢様界隈の「出禁」。ブラックリスト入りも同然だった。

水野心音の顔から血の気が引く。

ここまで必死に積み上げてきたものは、何のためだった?

上流で、居場所を手に入れるため。

それだけだったのに。

「石原さん、わ、私……わざとじゃないんです。聞いてください、私はただ……」

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