第39章 秘書の裏切り

最悪だったのは、これだ。

二年前、古谷グループは城西地区の旧市街地再開発プロジェクトの入札を勝ち取り、当時の古谷家はその功績を祝って盛大な祝賀会まで開いた。

政府からは前期の立ち上げ資金として3,000万が交付され、用途は厳格に限定――いわゆる専用口座での管理を求められていた。

にもかかわらず、古谷晏一はそのうち2,000万を横流しし、過去の投資失敗で空いた穴埋めに突っ込んだ。結果、工期は丸一年も遅延。

上から何度も進捗を催促される中、古谷晏一は「間に合わせる」ために手を抜いた。粗悪な建材を適合品と偽って使い、のちに壁の亀裂や路面の陥没まで発生。住民からのクレームは何度も積み上がった...

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