89話

次の給水休憩の間、クルー全員がアイドルたちの足元に集まり、私はボトルやダッフルバッグとともに、誰にも見られない時間の中に一人取り残された。

キアラのオレンジ色のバッグとイリアナの黒いバッグが、私のすぐ隣にある。かがみ込んで、自分のバッグを動かし、まるで中を探っているように見せかける。その代わりに、彼女たちのバッグを探る。キアラのバッグには服と何個かのコンドーム以外は何もない。でもイリアナのバッグには…半分ほど使われた下剤のボトルがあった。

彼女が何かを企んでいるとは思っていた。あのビッチ。

影が私の上に落ち、驚いて飛び上がるが、それはただのザックだった。

「早くやれ」と彼は言い、その大...

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