第61話不幸な別れ

煙が彼の周囲でくるくると渦を巻くなか、その男の表情は背筋が凍るほど冷え切っていた。

少し離れた場所に、二人が並んで立っている――その光景が、いまなお彼の胸を刺した。

アティカス。男はその名を心の中で反芻し、敵意に満ちた目を細めた。

これだけの時間が経って、アティカスは彼の知らぬうちにレナへそんなにも近づいていたのだ。

彼は煙草を揉み消し、地面へ弾き捨てた。

空は次第に深い色へ沈み、夕陽が大地に金色の光を投げかけている。

催しは終わりかけ、レナはアティカスの片づけを手伝っていた。

絵を描き終えた子どもたちは、嬉しそうに作品をゾーイに見せて「さようなら」と手を振る。ゾーイもまた小さな...

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