第70話一緒に子供を迎えに行く

夕方、ノアと会ったあと、レナはゾーイを乗せて家へと車を走らせた。

帰り道、ゾーイがふいに口を開いた。

「ママ、パパっていい人だと思う」

声はやわらかくゆっくりしていたが、瞳はきらきらと明るかった。

「博物館でね、手をつないでくれて、学校は居心地いい? 誰かにいじわるされてない?って聞いてくれたの」

レナは思わず笑みがこぼれた。

冷たそうに見えても、キリアンは案外、細やかなところに気がつく。

「そうね、けっこう気が利く人よ」レナは小さく答えた。

翌日の夕暮れ。太陽が地平線に触れかけ、校門前はすでに人でごった返していた。

レナはスマホに目を落とした。

ノアからの音声メッセージら...

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