第92話一緒に課題に立ち向かう

キリアンはそっと指先でその痕跡をなぞり、名づけようのない感情の渦を確かめるように胸の奥で味わった。

「ソーン様、彼女の追跡は続けますか?」部下の一人がためらいがちに問い、キリアンの顔色から答えを読み取ろうとした。

キリアンは部下たちを振り返った。

彼らは昼も夜も執拗に動き回り、その顔には疲労と困惑がにじんでいる。

どれも精鋭で、困難から目を背けるような連中ではない。

だが、その彼らでさえ、この果てしない追跡に意味があるのか疑い始めていた。

キリアンは小さく息をついた。自分が焦りすぎていたのだ。

「いや、もう続ける必要はない」彼は片手を払うようにして言った。

部下たちの目に浮かぶ...

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