第20章 最高の友だち

 綾辻絃葉視点

 思いきり怒りをぶちまけたあと、そのままぺたんと地面に座り込んだ。最悪だ。車は動かない。修理にだって金がかかる。子どもたちは学校へ送らなきゃいけないし、クリスマスの買い物もある。

 もともとカツカツなのに、これで完全にすっからかん。

 しかも今、遠野瑛士は稼ぎに出てる。邪魔なんてできない。

 タクシーで帰るのはもったいない。でも車は直さなきゃいけない。

 結局、私は夜色に戻って、遠野瑛士が手を空けるのを待つしかなかった。

 さっきまで社長の愚痴を遠野瑛士に吐き出して、少しだけ気分が晴れてたのに。車がこんな姿になってるのを見た瞬間、どん底に引き戻された。

 それか...

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