第33章 実の親ではない?

 霧島雲視点

 その報せに胸が躍った。俺は即座に部下へ命じ、あの女の子をここへ連れて来させた。

 唯一の救いは、綾辻絃葉を攫ったとき、ほかの子どもたちがその場にいなかったこと。そして綾辻真之を攫ったとき、居合わせたのが女の子ひとりだけだったことだ。

 だから子供と三浦都子は、いまのところ何が起きているのか理解していない。怯えさせずに済んでいる。

 この件は――あえて知らせない。子どもを怖がらせたくないのが理由だ。

 説明も難しくない。俺は綾辻絃葉のボスだ。多少取り繕うくらい、いくらでもできる。

 三浦都子には部下を通じて伝えた。綾辻絃葉は会社に呼び戻され、急な残業になった、と。綾...

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