第36章 誘拐(4)

綾辻真之視点

二人が険しい顔で黙り込んでいるのを眺めながら、俺はあえてのんびりと言った。

「……実は、二人が探してる相手、見つける手伝いができます」

俺がいきなり口を開いたせいで、二人は同時にぴくりと固まった。

運転席の男が、バックミラー越しに俺を見る。

「……何か方法があるのか?」

俺は小さく笑う。

「さらった二人、知り合いなんです」

「知り合い?」

男たちは顔を見合わせ、どこか間の抜けた表情になった。

「はい。知ってるどころか――さらわれる直前まで、その人たちの娘と遊園地で遊んでました。そこで知ったんです。あの人たち、娘を使って俺に近づいて……今日、捕まえるつもりだっ...

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