第44章 俺について来い

霧島雲視点

 葉山野平と久保美子が顔を上げて、こちらを見た。さっきまで必死に死に場所を探していたが、あれは「どうせ助からない」と悟った末の悪あがきに過ぎなかったのだろう。

「見逃すのは無理だ。だが――これからは俺の下で働け。お前ら、リコリス組織を潰したいんだろ。手を貸してやる」

 N市で、俺の縄張りに俺の掌の外の勢力がのさばるのは許さない。

「受け入れるなら、俺の仕事をしろ。もちろん監視はつける。何をするにしても――」

 わざと、そこで言葉を切る。

「それが嫌なら……」

 死ね。

 だが二人は思いのほか話が早かった。娘をまだ見つけていない以上、ここで死ぬわけにはいかない。悔し...

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