第59章

翌日、千堂誠也は目を覚ますなり、秘書から送られてきた資料を受け取った。

ファイルを開き、ページを追うほどに顔色が沈んでいく。

半分ほど読んだところで、瞳に鋭い光が走った。

「……っ」

怒りに任せてスマホを机へ叩きつける。

どんっ、という鈍い音。次の瞬間、何十万もする端末が粉々に砕け散った。

千堂誠也の目の奥には、抑え込んだ狂気が渦を巻く。

――なるほど。だから榎本日織は、あんな言い方をしたのか。

――だから葉月の具合が、日に日に悪く見えたのか。

最高の医師を揃えているのに、病状は一向に良くならない。

全部、自分のせいだ。川島羽美を信じすぎた。

とはいえ、ここで迂闊に追及...

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