第10章

「はい、わかりました」

わかってる。

あなたが私の目の前で不倫してることも。

わかってる。

あなたが白井紗夜と、切っても切れない関係だってことも。

それだけじゃない。

白井紗夜を辞めさせたくなくて、遊び相手がいなくなるのが惜しくて――大金をぽんと出し、6,000万で厄介ごとを片づけたことまで。

「寧音ってほんと優しいよな。腹は満たされた? 海外にいる取引先の連中がまだ君に会ったことなくてさ。行こう、紹介する」

杉山海斗は倉持寧音の反応が薄いのを見て、白井紗夜をこのまま置いておくことに反対していない、と確信する。

この数日の様子がおかしいのも、せいぜい白井紗夜と揉めた程度――...

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