第13章

杉山海斗と白井紗夜のほう――。

「10分って言っただろ。なんで全然足りねえんだよ……結局1時間以上も絡みつかれてたじゃないか!」

「寧音が怒ったら、おまえのこと許さねえからな!」

杉山海斗はバスローブを腰に巻いたまま浴室から出ると、腕時計に目を落とした。倉持寧音のそばを離れてから、もう1時間が過ぎている。胸の奥がざわつく。

白井紗夜と溺れている間は――正直、骨抜きにされるほど甘美だった。

けれど終わった途端、たった一瞬の快楽のために、寧音を浜辺に1時間も置き去りにした罪悪感が押し寄せる。

頭の中は寧音でいっぱいだ。さっさと服を着て、1秒でも早く戻りたい。

「だって若様が……すご...

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