第162章

「上原寅生を、もう落としたの?」

「どんな手を使ったの?」

「すごすぎる!」

工藤伊都は、上原寅生がどういう男か知っている。

白井紗夜は確かに美人だ。だが、上原寅生の目に息を呑むほど映るタイプではない。

それなのに、紗夜は自分の知らないやり方で、あの上原寅生まで丸め込んだ。

工藤伊都は胸の奥が熱くなった。――白井紗夜をB市へ呼んだ判断は、やはり正しかったのだ。

「工藤家の大問題を片づけてあげたんだから、私の戸籍……工藤家に入れてもらえる?」

「私、B市に残るって決めたの」

「倉持寧音の娘――倉持心菜って、どこの幼稚園? 杉山遥斗を、心菜と同じクラスに入れる」

白井紗夜は、...

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