第19章

倉持寧音は、杉山海斗がここまで厚かましいとは思っていなかった。自分があの島を買って私設空港を作るつもりのくせに、世間には「寧音のせいでホテルを更地にした」と言いふらしているのだから。

一時間後。

千堂暁は、病院近くのマンションまで倉持寧音を送り届けた。

彼女が不自由なく動けるように、とっくに介護士の手配も済ませてある。

来たのは四十代くらいの女性だった。

「千堂先生、こんな夜中に呼び出されて、いったい誰のためかと思ったら……なるほど、先生の彼女じゃない。綺麗な子ねえ。お似合いだわ」

上原保美は、千堂暁が勤める病院で長く介護士として働いていて、付き合いももう何年もある。

千堂暁が...

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