第28章

倉持寧音は白井紗夜の声を聞くと、淡々と答えた。

「うん。もらったよ」

「今朝、杉山海斗が自分の株を3分の1、私に譲渡した。それに別荘までくれた。……計算してみて。今の杉山グループの株価なら、3分の1と別荘で、いくらになると思う?」

「私と、このお腹の子が何回人生をやり直しても使い切れないくらい」

今日の倉持寧音は機嫌がいい。

白井紗夜がわざわざ罵られに来たのなら——望みどおりにしてやるだけ。

スマホに出した換算額をひらりと揺らし、白井紗夜の瞳に噴き上がる嫉妬を、寧音は冷静に味わった。

「たかが3分の1でしょ。杉山さんの残りの3分の2は、いずれ私と息子のものになる!」

「あなた...

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