第30章

挑発写真だけじゃ足りないとでもいうように、白井紗夜はさらに一言、送ってきた。

倉持寧音は写真の中――杉山海斗だけが入れている刺青に目を凝らす。

この手の持ち主が誰かなんて、分かり切っている。

寧音は鼻で笑った。

画像を保存し、そのまま杉山海斗へ転送する。

回りくどいことはしない。白井紗夜とのやり取りも、まとめて送りつけた。

「説明して。写真の手、誰の手?」

白井紗夜はすでに親子鑑定の検査を終え、結果も出ていた。

杉山海斗の子で間違いない――そう確定したばかりだ。

そして今。

彼女は橋本礼子が用意した病院のVIP個室にいた。

看護師に至れり尽くせりで世話をされ、虚栄心が気...

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