第40章

「もうすぐ子どもが生まれるだろ。子ども部屋を先に整えておきたいんだ。デザイナーも工務店も手配してある。工事が終わったら、見に連れていくよ」

杉山海斗は、ずっと前から言い訳を用意していた。

それにこれは嘘でもない。

実際、デザイナーも工務店も呼んである。白井紗夜の両親さえ出て行けば、すぐ着工できるように。

「デザイナーを入れてるなら、今から一緒に打ち合わせに行きましょう。完成してから好みじゃなかったら、直すのも面倒だもの」

倉持寧音は車椅子のリムを回し、前へ進む。

杉山海斗が呆けたように動かないのを見ると、何も気づいていない顔のまま、やんわり急かした。

「どうしたの? 今、行くの...

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