第45章

「いいよ。一緒に食べよ」

倉持寧音には分かっていた。杉山海斗は完全に白井紗夜の側に立ったのだ。

そして今は、わざと自分を苛立たせにきている。

けれど、彼の小細工なんて寧音の感情を一ミリも揺らせなかった。

それからの食事は、四人が芝居を打つようなものだった。

全員が歯を食いしばり、無言で張り合っている。

とくに杉山海斗。白井紗夜にひたすら取り箸を伸ばし、料理を取り分ける。倉持寧音の嫉妬を引き出したいのが見え見えだ。

だが寧音は無反応。食べるべきものを食べ、飲むべきものを飲むだけ。

ときどき千堂暁とB市の方言で軽く会話を交わし、B市の話題をぽつぽつ挟んだ。

千堂暁もまた、杉山海...

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