第49章

「寧音。もうすぐ俺たちの子が生まれるんだ。今はあの子のことをいちばんに考えよう」

「赤ちゃんの物、選ぶって言ってたよな。ネットで買う? それとも店、見に行くか」

杉山海斗は倉持寧音の手を握った。

視線は、どうしても彼女をまっすぐ見られない。

やましい、と顔に書いてある。

「ずっと不思議だったの。あのとき応募したでしょ。決勝に残っても残らなくても、普通は結果の連絡が来るはずなのに」

「私には……何も来なかった」

「私が漏れたんだって思ってた。運営が忘れたんだって。でも、まさか――あなたが私の連絡を握りつぶしてたなんて!」

倉持寧音の胸の奥が、ちくりと痛んだ。

これが、かつて心...

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