第8章

翌朝9時。倉持寧音の部屋の扉が、家の使用人によってそっと開けられた。

「奥さま。若さまがN市の高級ホテルで、お誕生日のパーティーをご用意なさいました。お屋敷の者はみな会場の支度へ向かっておりますので、本日はわたくしが身の回りをお世話いたします」

「こちらは若さまが世界中から探し集められた滋養の品でございます。奥さまとお子さまのためになるから、出かける前に必ず召し上がるように――そう仰せつかっております」

そう言いながら、使用人は金色のワゴンを押して入ってくる。

ベッドに横たわったまま、寧音は手際よく朝食を整えられていく様子を眺めた。

視線は、何段にも重ねられた――見た目だけで高級と...

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