第6章

亜理亜視点

温かいものに包まれて目が覚めた。隣には、心臓の鼓動が聞こえる。

目を開けると、大和の顔があった。片腕は私の頭の下に、もう片方の腕は腰に回されている。洞窟の入り口から、朝の光が差し込んでいた。

昨夜の出来事が、一気に蘇る。嵐。互いの告白。あのキス。そして、その後のすべて。

顔にカッと熱が集まった。

大和の目が開く。じっと見つめていたことに気づかれ、彼の唇がゆっくりと弧を描いた。

「おはよう」眠りから覚めたばかりで、彼の声は少ししゃがれている。「大丈夫か?」

頬がさらに熱くなる。彼の目を見られない。

それに気づいたのか、彼の笑みが深まる。

「どうした?...

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