第5章

 月島正海がカードキーでスイートルームのドアを開け、私に先に入るよう促した。

「会議があるから、疲れたら先に休んでいていいよ」

 彼はスーツのジャケットを脱いでハンガーに掛けながら、優しく言った。

 私は頷き、広々とした二部屋リビングのスイートを見渡す。

 アニメフェアのビジネスパーティーで飲んだ数杯の清酒が効いてきたのか、次第に眠気が襲ってきた。

 私が寝室へ向かうと、背後から月島正海がパソコンを開く音が聞こえた。

 どれくらい眠っただろうか、ぼんやりと目が覚めると、喉が少し渇いていた。水を一杯飲もうと、寝室を出る。

 リビングでは、月島正海がまだビデオ会議の最中だった。

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