章 48

小雨は初めて黙々と小さな背負い籠を背負い、沙棘林へと静かに歩いていた。彼女の心の中には不安があり、お兄ちゃんにどう返事すればいいのか分からなかった。

「何を怖がってるんだよ。あの王大胆がどんなに腕っぷしが強くたって、俺たち二人の目の前で何の理由もなく妹を連れ去るなんてできるわけないだろ」崔康はまったく恐れる様子もなく、大股で妹の後ろについて歩いていた。

三人は沙棘畑に着くと、三つの袋いっぱいに沙棘の実を摘み、葉っぱで丁寧に覆って帰ろうとした。ところが山を出たところで、パトロール中の叔母さんとばったり出くわした。

「あんたたち三人、どこへ行ってたの?」叔母さんは三人の汚れた服を見ると、急い...

ログインして続きを読む