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第十七章 —— 刻印

私はその場で凍りついたように立ち尽くした。まるで服の脱ぎ方を突然忘れてしまったかのように。

「天然温泉に服を着たまま入るのは、環境保護の規則違反だよ」彼はそう言って、私に一歩近づいた。

「本当に?」彼がさらに一歩近づくと、私は思わず唇を舐めた。二人の体の間に、磁石のような引力が働いているのが分かる。それとも、私の股間が熱く濡れているせいだろうか。広い肩、厚い胸板、割れた腹筋、そして……下を見ちゃだめ、下を見ちゃだめ、と自分に言い聞かせた。

彼はまたあの笑みを浮かべた。私を熱くさせ、彼に夢中にさせるあの笑顔だ。「冗談だよ。服のまま入ったっていい……君がそうしたいなら...

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