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第二十一章 ブライトン

マック視点

彼女は自分が何をしでかしたのか、全く分かっていない。マーヴェリックがシフトして、彼のメイトに近づこうなどと無謀なことをしたあの薄汚い雑種犬を八つ裂きにするのを抑えるのに、本気で戦わなければならなかった。彼はまた、彼女が犬の頭を撫でてやったことにも腹を立てていた。もしマーヴェリックの思い通りにできるなら、今すぐこの場で彼女を組み敷き、俺たちの匂いをもう一度、もっと強く刻みつけてやるだろう。

「俺たちのアルファの匂いが彼女に新しくついていれば、どんな雄も近づけやしない」マーヴェリックは鼻を鳴らした。

「大げさに考えるな」俺は言った。

「彼女は俺たちのもの...

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