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第十一章 アポロ

ユードラ視点

私たちは外に出て、鬱蒼と茂る草木の中へと足を踏み入れた。二十フィートも歩かないうちに、私たちは荒々しくも美しい自然に完全に包囲された。ワイルダーが服を脱ぎ始めると、アレスが唸り声を上げて木の陰に行くよう命じた。マテオとパオラも同じようにした。

最初に姿を現したのはパオラだった。彼女の黒い狼であるプリマのことはよく知っていたし、その毛色がアルファの血筋に由来することも理解していた。続いてマテオが出てくると、彼の大きな白黒の狼、マノロがプリマに体をすり寄せた。そして、舌をだらりと垂らした、ハスキー犬のような赤錆色の狼が一匹現れた。彼は一声吠えると、自分を見せび...

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