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第六章――小さな光

ユードラ視点

私は数回まばたきをしながら、自分がどこにいるのかを思い出そうとした。ベッドの中だ。視界にはいくつかの顔が揺らめいている。アレスが腕の中でぐっすり眠っている赤ん坊を抱き、パオラはベッドの隣の椅子に腰掛け、マテオはベッドの端に座って私の額に手を当てていた。

彼が治癒を施してくれている間、その目と腕は氷のような白色に変わっていた。どうしてマテオが私を治療する必要があるのだろう?何が起きたのか思い出そうとしたけれど、記憶はどこか靄がかかっている。奇妙な幻覚を見続けていたのはわかっているけれど、この瞬間、どこまでが現実で、どこからが夢なのか、自分でも定かではなかった...

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