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第九章――アルファ

マック視点

「アルファ、ここで何をしてるの?」彼女が尋ねる。その間にも、マーベリックがもっと彼女に近づけと俺の内側で爪を立てていた。

「君が怒っているように感じた。いや、苛立っているのか」俺は彼女のベッドへと歩み寄り、その端に腰を下ろした。彼女は俺の突然の侵入に抗議もせず、出て行けとも言わない。いい兆候だ。

『ナイトランプを投げつけてこなかったのも、いい兆候だな』マーベリックが俺に言った。

「私は平気よ! あなたには必要なものが全部揃っているみたいだし、私はまだここで何をしているのかしらって思ってただけ」彼女は憤然と言った。

彼女の匂いを嗅がなくても、何が起きているかは...

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