第132章

「おじいちゃん、今日の気分はどう? まだ体、辛い?」

達也はベッドの縁に飛びつき、心配そうな顔で原田の祖父を見つめた。

原田の祖父が口を開く前に、傍らにいた哲也が口を挟む。

「おじいちゃんの顔色、もうだいぶ良くなってるよ。きっともうそんなに辛くないはずさ。それに山田おじさんが手術してくれたんだから、すぐに退院して、また僕たちに太極拳を教えてくれるよね? ね、おじいちゃん?」

幼い頃の原田桐也と瓜二つの哲也の顔を見て、原田の祖父の表情がいっそう和らいだ。

彼は微笑みながら頷いた。

「ああ、そうだとも。退院したら、また毎朝お前たちと一緒に太極拳をやろう」

すると、達也がす...

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