第210章

原田桐也は首を横に振った。

「一時間早く起きると約束したんだ。一時間は一時間だ。達也も自分の口で約束しただろう。父さん、あいつに前言撤回させるような真似はしないでくれ」

達也もまた、祖父に向かって言った。

「おじいちゃん、パパの言う通りだよ。男に二言はないんだ。それに三十分じゃ修行にならないよ」

原田桐也は満足げに頷く。

「達也の言う通りだ。父さんは口出ししないでくれ」

祖父は深く溜息をつき、嬉しそうな孫の顔を見てから、原田桐也を睨みつけた。

「可愛い孫なんだぞ。手加減してやれよ」

原田桐也は薄く笑った。

「父さん、安心しろって」

その後、彼は使用人に夕食を持たせ、安藤絵...

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