第215章

「もうお腹ペコペコ」

古村苗の注意は、案の定そちらへ向いた。

哲也が古村苗に言う。「苗おばさん、今夜は好物の酢豚だよ」

「まあ! さっそく夕飯にしましょう」

古村苗が上機嫌になり、安藤絵美もほっと胸をなで下ろした。

食事中、原田家の祖父は事の顛末を詳しく聞き出すと、原田桐也に向かって言った。「自分の身辺をよく洗ってみろ。裏で糸を引いているのが誰なのか……もしかすると、わしら原田家に恨みを持つ者の仕業かもしれん」

「丸山静伊のような人間と接触できる時点で、バックにいるのは只者ではないだろう」

原田桐也は祖父に頷いてみせた。「ああ、わかってる。もう調べさせているよ、親父」

安藤絵...

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