第220章

原田桐也は安藤絵美を片手で制した。

「私がやろう」

絵美は無理に主張することなく、素直に一歩後ろへ下がる。桐也が歩み寄り、茶髪の男のポケットから携帯電話を取り出すと、男はすぐに通話相手の番号を白状した。

番号を確認し、桐也は男に冷ややかに告げる。

「これから電話をかける。お前は相手にこう伝えるんだ。『放火は一旦失敗した。ホテルの従業員に偶然見つかったからだ』とな。その上で、『今は銃が必要だ、すぐに用意してくれ。一時間後にホテルの裏路地で落ち合おう』と言え」

絵美もまた、男に追い打ちをかけるように言った。

「この電話をかけ終えたら、すぐに解毒剤をあげるわ」

茶髪の男に逆らう余地な...

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