第225章

古村苗は肩をすくめ、安藤絵美に向き直った。

「わかったわ。じゃあ、気長に待つとするわね」

その様子に安藤絵美は思わず笑みをこぼし、彼女の腕に自分の腕を絡ませた。

「行きましょう。授賞式へ」

数人が車に乗り込むと、十五分ほど走ったところで車は停車した。

通りにはすでに多くの高級車がずらりと並んでいる。大手宝飾店がこぞって本日の授賞式に参加しているからだ。

メディア各社の記者たちも一堂に会しており、有名なジュエリーデザイナーや企業の社長が通りかかれば、呼び止めて取材を始めている。

安藤絵美の視線の先では、四宮志延がインタビューを受けていた。その傍らに立っているのは、去年のジュエリー...

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