第353章

四宮志延の眼差しは冷徹な鏡のごとく、一瞬にして田中美茂の胸中を見透かしていた。

田中美茂は四宮志延に向かい、ただこう言い放った。

「どうあろうと、孤児院の件は私が独断でやったことよ。喜咲は何も知らない。これ以上聞くだけ無駄よ。たとえ暴力に訴えられたとしても、私の答えは変わらないわ」

その言葉を聞き、四宮志延は冷ややかな笑みを浮かべた。

「自分がすべての罪を被れば、四宮喜咲は無事でいられるとでも思っているのか?」

田中美茂の心臓が早鐘を打つ。彼女はすがるように彼を見上げた。

「四宮社長、喜咲は五歳の頃からあなたに引き取られ、ずっとお側にいたのよ。功労はなくとも苦労はあったはず。実の...

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